うつ病の治療

うつ病の治療の基本は、休息と投薬とされています。

疑いを持ったら、躊躇せずに早期に専門医に相談し、適切な指示、処方を受ける事がまずは重要です。 そして無理をせず、休息して、処方がある場合は薬を飲んで、回復を待つことです。

うつ病の症状は、“気の持ちよう” “努力”などで変えられるものではありません。変えられないものを、変えようと無理をすれば、症状を悪化させるとされます。むしろ、変えようとせず、憂うつな気分に逆らわず、十分な休養を取りながら、回復を待つのが肝要です。 

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家族など周囲の接し方

家族や周囲の人たちは、長い目でうつ病患者を見守ることが求められます。 「頑張れ」や「甘えるな」という言葉は、患者自身の力ではどうしようもない今の状態を、今すぐに自分の力で変えるようにと無理を求めるものであり、患者を追いつめ、最悪の場合、自殺の誘因とならないとも限らないため、禁句とされています。 「気の持ちようではないか」、「旅行にでも行って気分転換してはどうか」といった言葉も、適切ではありません。 適切な治療なしには気の持ちようを正すこともできず、旅行に行く気力も出ないため、これらの言葉はかえって患者を苦しめるからです。 

心理的葛藤に起因すると思われる心因性うつ病の場合

心理的葛藤に起因すると思われるうつ病では、原因となった葛藤の解決や、葛藤状況から離れることなどの原因に対する対応が必要です。 なお、一人一人の患者においては、心理的葛藤が原因と考えるべきものなのかどうかの判断は、かなり難しいものです。このため判断は、精神科医やカウンセラーなどの助言に従うのが良いとされています。

薬物療法

うつ病に対しては、抗うつ薬の有効性が科学的に実証されています。 ただし抗うつ薬の効果は必ずしも即効的ではなく、効果が明確に現れるには1ないし3週間の継続的服用が必要とされています。 セロトニン系に選択的に作用する薬剤SSRIや、セロトニンとノルアドレナリンに選択的に作用する薬剤SNRI等は、副作用は比較的少ないとされ、近年もっとも一般的に処方される抗うつ薬です。

また、不安・焦燥が強い場合などは抗不安薬を、不眠が強い場合は睡眠導入剤を併用することも多くあります。  なお、抗うつ薬による治療開始直後には、年齢に関わりなく自殺の危険が増加する危険性があるとアメリカ食品医薬品局 (FDA) から警告が発せられ、一部の薬については、社会問題に発展しました。くれぐれも専門医の処方とアドバイスに従うこと、また本人も周囲も、投薬中は注意を怠らないことが必須です。

近年、ヨーロッパなどでは、セント・ジョーンズ・ワートを始めとしたハーブの利用にも注目が集まっていますが、科学的な有効性はまだ不明とされます。